2012年4月29日日曜日

じじぃの「貧困と格差の壁!なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか」 - 老兵は黙って去りゆくのみ


じじぃの「貧困と格差の壁!なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか」

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国別図 ジニ係数 画像

なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか グローバリゼーションによる格差拡大を止めるには ――トランスナショナル研究所フェロー スーザン・ジョージ氏インタビュー 2012年2月13日 ダイヤモンド・オンライン

NHKスペシャル 「生活保護 3兆円の衝撃」 2011年9月16日

凄まじい勢いで増え続ける生活保護受給者。今年4月末の受給者は、全国で202万人を突破。世帯数で見ると146万世帯を超え、終戦直後の混乱期を上回り過去最多となった。給付額は3兆4千億円に達しようとしている。急増の背景には、リーマンショックを受け、2010年春に厚生労働省が65歳以下の現役世代への生活保護支給を認めるよう全国の自治体に促したことがある。

全国一受給者が多い大阪市では、市民の18人に1人が生活保護を受け、今年度計上された生活保護費は2916億円、一般会計の17%近くを占めている。危機感を抱く大阪市は「生活保護行政特別調査プロジェクトチーム」を設置、徹底的な不正受給防止にあたると共に、受給者の就労支援に乗り出している。しかし巨額の生活保護マネーに群がる貧困ビジネスは悪質化、肥大化し、摘発は進まない。また、就労意欲の低い受給者に職業訓練や就職活動を促す有効な手立てがない中で、不況下の再就職は困難を極めている。

東日本大震災の影響で今後受給者が更に増えるとも言われる中、今年5月から、国と地方による生活保護制度の「見直し」に向けた協議が始まっている。番組では非常事態に陥った大阪の生活保護をめぐる現場に密着。「働くことができる人は働く」という日本社会の根幹が日に日に毀損されていく状況をどうすれば止められるのか、そのヒントを探る。

『これは誰の危機か、未来は誰のものか――なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか』 スーザン・ジョージ/著、荒井雅子/翻訳 岩波書店 2011年発行


太り過ぎチャート

貧困と格差の壁 (一部抜粋しています)

9年後、ウェルキンソンと共著者ケイト・ピケットは研究領域を拡大し、不平等に帰すことができる、健康以外の社会的影響を取り上げた。彼らの議論と多数の研究に基づくグラフによれば、ある点をすぎると、高収入それ自体は、健康、福祉、幸福に影響を及ぼさなくなるという。「同一社会では平均して富裕層は貧困層よりも健康で幸福な傾向がある」。もちろんここまではなんら驚くにはあたらない。「だが、富裕国同士を比べると、ある社会の人々が別の社会の人々より平均してほぼ2倍も富裕であったとしても、何の違いも生じない」。たとえばギリシャ人は平均で米国人より2倍貧しい。ギリシャ人一人当たりの医療費は米国人の半分でもギリシャの病院のハイテク機器は米国よりはるかに少ない。それでも、ギリシャ人は米� ��人り平均寿命が長く、乳児死亡率は40%低い。

他の指標からしてもギリシャ人の方が幸せそうが。ただ2010年に課せられた緊縮政策が国民の大多数に重くのしかかるだろう。幸福は今や経済学者の調査対象になり、文化的違いはあるものの統計的記述が可能になっている。ウォートンスクーク(ペンシルベニア大学の権威あるビジネススクール)の2人の経済学者は、ウェルキンソン&ピケットに異を唱える。彼らによれば金が多いほど幸せなのは間違いなく、「各国でGDPと主観的幸福論の平均レベルの間に明確な正の関係が確立され、富裕国で主観的な幸福感が頭打ちになるような飽和点には証拠がない」という。

ということは金があるほど幸せなのか。そうかもしれない。だがウェルキンソン&ピケットは充実した参考文献をそろえて、不平等な社会で起こりがちなのが不健康と暴力だけではないことを示している。不平等が根深いところでどこでも、平均寿命、乳児死亡率といった通常の指標のほかにも、「信頼感の低下、薬物依存やアルコール依存をはじめとする

精神疾患、肥満、子どもの学業業の問題、10代の出産、殺人、高い投獄率、社会的流動性」がはびこる。ウェルキンソン&ピケットのデータは先進国が対象で、富裕国と貧困国、あるいはその中間にいる「新興市場」国との比較はされていない。それでも、すべてOECD加盟国である富裕国間の対照は際立っており、取り上げられた指標と要素を通じて言える。


歩行を歩く

日本、スカンジナビア諸国、大陸ヨーロッパ諸国は、米国、イギリス、シンガポール――まさに新自由主義的価値観が最も深く浸透した国々――よりはるかに機能している。米英両国は常にグラフの最悪の極にいる。オーストラリアとニュージーランドはそこまで来ないが、平等度と生活の質の高さを示す日本やスカンジナビア諸国の極よりは、不平等の極のほうに常に近い。両国は社会的指標も悪い。ポルトガリも、たいていは指標の悪い側にいる。

こうした結果は文化的特徴とは無関係だ――日本とノルウェーにも、イギリスとシンガポールにも文化的近似性はない。また米国の黒人のような明確に定義された民族集団の数字が悪いからでもない。こうした集団が特に平均を引き下げているわけではない。たとえば米白人だけの死亡率をとっても、平等な国々よりやはり悪い。収入・教育水準別に見た場合、米国白人男性の疾病率はイギリスよりもつねに高い。イギリスも不平等社会だが、米国ほどひどくはない。日本では第二次世界大戦後の40年間で収入格差は劇的に縮まった。その結果、現在日本はほぼすべての良好な社会的成果でトップの座を占めている。1950年代から60年代にかけて平等主義の国だった米国は、その後遅れをとり始め、現在では平均寿命は先進国中30位だが、 日本は第1位だ。

社会的な悪影響は社会全体に跳ね返るため、ある項目で結果が悪ければ、他の項目でも悪いことが予測できる。投獄人口の多い国でなぜ肥満率も高いのか、不平等以外の要因があるだろうか。

格差が広がると、ストレスや不安も高まる。1950年代始めから1990年代始めにかけての米国で、人種や社会階層、年齢や性別を問わず、だれにとってもそうだったことを裏付ける研究が数十ある。一例として、標準化して比較すると、米国の1980年代末の平均的児童は1950年代の精神的疾患児よりも不安感が強かった。社会的地位の意識、あるいは「社会評価不安」は、自分が常に判断され、劣っているとみなされているという意識だが、これは早期に根を下ろし、思春期に強化される。ウェルキンソン&ピケットでは触れられていないが、肥満と同様、拒食症も不平等な社会でははるかに多くみられるのは間違いないと思う。そうした社会では特に若い女性は、自分の体が社会の理想とする規範を満たしていないと感じさせられる。


アパラチアの肥満

「人はおおむね信頼できる」。みなさんはこの文に同意されるだろうか。統計的に言えば、社会が不平等になるほど、同意する人の割合が減る。他者への信頼は不平等の拡大とともに低下する。信頼し合っていれば、協力を惜しまず、慈善に時間と金を割き、共有する価値観を信じ、法に従い――言うまでもなく、より健康で長生きする。門を閉ざした地区に住んだり、SUV(スポーツ用多目的車)を乗り回したりしない。SUVなどを買うのは、単に買える余裕があることを示すためでなく、虚勢を張り、他者からの危害をはねつけられると感じたいがためのようだ。こうしたことはみな、統計的に示されている。

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どうでもいい、じじぃの日記。

図書館の中で新刊書コーナーを覗いてみたら、『これは誰の危機か、未来は誰のものか――なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか』という本があった。

本の発行日を見たら、2011年12月発行になっている。パラパラ、本のページをめくったら3.11の東日本大震災のことも書いている。出たばかりの本のようだ。

「なぜ1%にも満たない富裕層が世界を支配するのか」、か。

3月19日 NHK放送 「マイケル・サンデル究極の選択 許せる格差 許せない格差」でサンデル教授も言っていたが、「現在の日本では1%の資産家が日本の25%の富を所有し、アメリカでは1%の資産家がアメリカの40%もの富を独占している」のだそうだ。

4月13日 日本テレビ放送 「なんでもワールドランキング ネプ&イモトの世界番付」を観た。

「国民の平均年齢が高い国」のランキングというのがあった。

国民の平均年齢が高い国 (197ヵ国)

 1位.日本    44.7歳

 2位.ドイツ    44.3歳

 3位.イタリア  43.2歳

    ・

50位.アメリカ  36.9歳

最下位 ニジェール 15.5歳

そのとき、レギュラー出演したパックン(パトリック・ハーラン)がこんなことを言っていた。

パックン、「アメリカは移民が多いため、出生率の割に平均年齢が低い」

さらに、パックン、「ウォルマートの親族5人の総資産は8兆円になる」

ええ! 8兆円を日本人全員で分けたら、一人いくらになるんだ?


日本の人口を1億2500万人として計算すると、80000 / 1.25 = 64000 一人当たり6万4000円だ。ビル・ゲイツの総資産5兆9000億を加えれば、一人当たり10万円を超えるんだ!

所得分配の不平等さを測る指標に「ジニ係数」がある。ジニ係数の範囲は0から1で、係数の値が0に近いほど格差が少ない状態で、1に近いほど格差が大きい状態であることを意味する。社会騒乱多発の警戒ラインは0.4であるとされる。

ジニ係数の国際比較

スウェーデン 0.252 (2000年)

日本      0.278 (2004年) → 0.322 (2005年)

アメリカ    0.368 (2000年)

日本はじりじりと「ジニ係数」が大きくなり、格差社会に移っている。

中国は「ジニ係数」を発表していなのだそうだ。中国の「ジニ係数」は既に0.5を超えているのではないかと言われている。

本の中の「貧困と格差の壁」にこんなことが書かれている。

「日本では第二次世界大戦後の40年間で収入格差は劇的に縮まった。その結果、現在日本はほぼすべての良好な社会的成果でトップの座を占めている。1950年代から60年代にかけて平等主義の国だった米国は、その後遅れをとり始め、現在では平均寿命は先進国中30位だが、日本は第1位だ」

日本は平均寿命が世界一長く、人口100万以上の国の乳児死亡率でも世界一低い。

この本は、日本について好感を持って書かれれいる。

少し、本当かな、という気持ちもある。



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