■デュラム小麦のオクラトキシン汚染 カナダからイタリア
Ochratoxin contamination, durum wheat - Italy ex Canada
12-JAN-2006
ヨーロッパ最大の小麦製粉所のトップが逮捕され、パスタメーカーは原料小麦のオクラトキシン汚染をチェックしている。
Molino Casilloの会長がイタリア農務省と警察の共同捜査の結果汚染された小麦を混入した疑いで逮捕された。カナダから輸入された小麦がオクラトキシンに汚染されていることが発見され、バーリ港で58000トンのデュラム小麦が押収された。
Molino Casilloは南イタリアにある4つの製粉場からなりヨーロッパ最大のパスタ用セモリナ生産を行っている。年に100万トンのデュラム小麦を購入しており、世界最大のデュラム小麦生産国であるカナダはイタリアに40%を輸出している。
オクラトキシンは天然に多くの植物に存在するカビの作る毒素で気候条件や貯蔵条件で増える。高濃度を摂取すると腎機能障害を誘発する。催奇形性・遺伝毒性有り。
KFDA 韓国
■生薬情報-漢方薬品質安全性ニュース(第3号)
(2006.01.11)
当庁生薬評価部では漢方薬の生産・製造・輸入・流通関連業界に漢方薬関連情報を広く広報するため「漢方薬品質安全性ニュース(第3号)」を発刊した。
今号は生薬の有害物質基準整備に関連して改定内容を主に扱った。生薬の有害物質基準については重金属・残留農薬・残留二酸化硫黄基準及び試験法を掲載している。
PDFファイルで添付
■虚偽誇大広告モニター要員募集
(2006.01.06)
当庁は新聞・雑誌TVなどの広告媒体を使った食品の虚偽・誇大広告の予防及び取り締まりのために次のような虚偽・誇大広告モニターを募集する。
資格:栄養士・衛生士・食品技師・専門大学又は大学で医学・獣医学などを履修して卒業したもの・1年以上食品衛生行政に関わった経験のあるものなど
勤務時間:9:00-18:00
活動費:1日35000ウォン
■"携帯電話(モバイルコンテンツ)"を利用した虚偽・誇大広告摘発
(2006.01.11)
食品医薬品安全庁は最近移動通信3社が携帯電話(モバイルコンテンツ)を利用して提供される音楽や画像に立証されていない医学的な効能・効果を標榜した虚偽・誇大広告を行っていたとして行政指導を行い、厳重注意したことを発表した。
今回摘発された移動通信3社は、モバイルフォンにより「色と音楽で風邪・偏頭痛などの慢性疾患治療に効果がある」などと広告していた。
A社は「便秘の症状を緩和する音楽を提供、臨床効果は排便時の不快感36%、排便痛28%改善、30%が排便回数増加」
B社は「視力低下予防・回復のためのポータブル疲れ目回復運動機」
C社は「飲み過ぎた翌日の二日酔いを解消するグリーン音楽」など
広告内容添付
■お正月盛需食品全国一斉取締り実施
(2006.01.09)
緊縛トレーラーの痛み
食品医薬品安全庁はお正月を迎えるにあたって、来る1月9日から27日までの3週間に贈答用など節日法事用食品に対する一斉点検を実施すると発表した。
主要取り締まり内容は農水産物に漂白剤やタール色素などの違法使用・健康食品などの虚偽・誇大広告・その他の食品衛生法違反などである。
■ビタミン剤及び滋養強壮剤医薬品再評価結果発表
(2006.01.06)
食品医薬品安全庁はビタミン及び滋養強壮剤1267品目に対して、海外の使用状況・臨床資料など安全性・有効性資料を検討して再評価を実施し、医・薬系専門家及び消費者団体などで構成された中央薬事審議会安全対策分科委員会の諮問を受けた結果を反映した最終評価結果を発表した。
今回の結果では、ビタミン剤367品目中効能効果210品目、用法・用量291品目、使用上の注意367品目について改訂した。滋養強壮剤900品目については効能効果399品目、用法・用量545品目、使用上の注意899品目について改訂した。
内容としては例えばビタミンE単一剤について、「内分泌機能障害(排卵障害)の補助療法」の適応を根拠資料提出不備で除外した。鉄製剤にはテトラサイクリン系抗生物質との併用禁忌などを盛り込んだ。
再評価主要事例については添付ファイル参照。
BfR ドイツ
■溶接の蒸気から下水のガスまで 消費者にとって隠されたリスク
From welding fumes to sewage gas - Hidden risks for consumers
12.01.2006
労働現場や個人生活において化学物質や化学製品は非常に重要な役割を果たす。ある種の製品には消費者が考えもしないリスクがある。こうした「隠されたリスク」から消費者を守るために、ドイツには警告システムがある。BfRは評価を行った後、2004年データを発表した。このデータは2004年の中毒情報5,541件について評価したものである。
報告書 PDF 60ページ
Cases of Poisoning - Reported by Physicians 2004 (Information Brochure of BfR of
2006-01-12)
食品ではサプリメントが多い。死亡例はランプオイルの誤飲など
食品の例としてバラムツescolarを食べて中毒になった例、シイタケ皮膚炎、ベアガーリック(コルヒチン)中毒での死亡が挙げられている。
EFSA EU
■新規食品成分としての不けん化物の多い菜種油についてのNDAパネルの意見
Opinion of the NDA Panel related to rapeseed oil high in unsaponifiable matter as a novel food ingredient
12 January 2006
「不けん化物の多い菜種油」は精製菜種油の不けん化画分を真空蒸留により濃縮して得られたもので、脂肪酸組成や汚染物質についてはもとになる精製菜種油と同等であると考えられる。違いは不けん化画分が1.0 g/100 g から9 g/100 gに増加していることとそれに伴うトリグリセリドの減少(99.0 g/100g から91.0 g/100 g)である。真空蒸留により多環芳香族炭化水素や他の有機汚染物質が濃縮されている可能性がある。そのためこれら汚染物質の濃度を規制するための適切な処置が必要である。
毒性・微生物学的性質・アレルギー誘発性についてはもとの精製菜種油と類似する。
新規食品は1gあたり70mgのステロールと10mgのトコフェロールを含む。申請者の提案ではこの製品は様々な食品に使用される。最大一日摂取量1.5gで15mgの総トコフェロール摂取になり、αトコフェロール7mgに相当する。ビタミンEのTDIは成人で300mg/日であり、この食品による超過はおこりそうもない。また一日摂取量1.5gで総植物ステロール摂取量105mgとなり、これはLDLコレステロールレベルを削減するのに必要な摂取量1日1-3gに及ばない。
NDAパネルは提案された使用条件ではこの新規食品はヒトが摂取しても安全であると結論した。
■新規食品成分としての不けん化物の多いトウモロコシ胚芽油についてのNDAパネルの意見
Opinion of the NDA Panel related to maize-germ oil high in unsaponifiable matter as a novel food ingredient
12 January 2006
「不けん化物の多いトウモロコシ胚芽油」は精製トウモロコシ胚芽油の不けん化画分を真空蒸留により濃縮して得られたもので、脂肪酸組成や汚染物質についてはもとになる精製トウモロコシ胚芽油と同等であると考えられる。違いは不けん化画分が1.2g/100 g から10 g/100 gに増加していることとそれに伴うトリグリセリドの減少(98.8 g/100g から90.0 g/100 g)である。真空蒸留により多環芳香族炭化水素や他の有機汚染物質が濃縮されている可能性がある。そのためこれら汚染物質の濃度を規制するための適切な処置が必要である。
毒性・微生物学的性質・アレルギー誘発性についてはもとの精製トウモロコシ胚芽油と類似する。
新規食品は1gあたり70mgのステロールと20mgのトコフェロールを含む。申請者の提案ではこの製品は様々な食品に使用される。最大一日摂取量2gで40mgの総トコフェロール摂取になり、αトコフェロール7mgに相当する。ビタミンEのTDIは成人で300mg/日であり、この食品による超過はおこりそうもない。また一日摂取量2gで総植物ステロール摂取量140mgとなり、これはLDLコレステロールレベルを削減するのに必要な摂取量1日1-3gに及ばない。
NDAパネルは提案された使用条件ではこの新規食品はヒトが摂取しても安全であると結論した。
■表示目的でのルーピンの評価に関するNDAパネルの意見
Opinion of the NDA Panel related to the evaluation of lupin for labelling purposes
12 January 2006
ルーピン(genus Lupinus、Papilionaceae亜科、Leguminosae科)は450種以上からなる豆である。ヒト及び動物飼料用に使用されているのはLupinus albus (白ルーピン、地中海諸国)、 Lupinus luteus (黄ルーピン、中央ヨーロッパ)、Lupinus angustifolius (青ルーピン、オーストラリア)である。ルーピン豆は古代からいくつかのヨーロッパ諸国で普通に食べられていた。1990年代にルーピン粉を小麦粉成分として使用するようになってからルーピンの摂取がヨーロッパ全体に拡がった。
ルーピンによるアレルギー反応が報告されており、ルーピン紛抽出物からIgE結合蛋白質が同定され、in vitroではピーナッツや他の豆との交叉反応が認められた。一般人におけるルーピンアレルギーの頻度は不明である。全てではないが多くはピーナッツアレルギー患者で報告されている。臨床研究ではピーナツアレルギー患者の30-68%がルーピンにも反応する。症状は弱い局所反応から全身アナフィラキシーまで多様である。症状を誘発するルーピン粉の摂取量は265-1000mgと報告されているが、最小用量は不明である。
EU
■表示用語調査が発表された
Labelling terms survey published
Thursday 12 January 2006
FSAは「伝統的」や「ホームメード」などの広く使われている宣伝用語の消費者理解に関する調査研究結果を発表した。
2002年7月、FSAは現在英国の食品表示に宣伝用に使用されている8つの用語:純粋pure、ナチュラルnatural、伝統的traditional、オリジナルoriginal、本物authentic/real、ホームメードhome made 及び農場製farmhouseの使用についての助言を発表した。その内容は消費者を誤解させないようにこれらの用語が使用できる状況について説明したものである。
今回のFSAの調査は、上記8つの用語のうち5つ(original, traditional, traditional style, homemade, real)についてと追加の8つの用語(スタイルstyle、農場パテfarmhouse pate、手作りhandmade、プレミアムpremium、最上級finest、最高best、品質quality)についての消費者の理解を調べたものである。
報告の概要と全文は以下から。
多くの消費者はこれらの宣伝文句に何らかの懐疑を表明している。一部は全ての食品は同じ製造業者によって作られ、包装だけが違うという疑いを示している。多くの回答者は意味のある表示のしてある食品を購入したいと答えているが、一方で表示されている単語以外にブランドや食品成分を最も重要と考えている人も多い。ナチュラルやフレッシュといった表示が最も重要であると答えたのは6%のみである。
SCIENCE Volume 311, Issue 5758,
■健康リスク評価により詳細な検討が必要
REGULATORY SCIENCE: More Details Sought in Assessing Health Risks (p. 161)
ブッシュ政権は今週、規制のもととなる健康及び環境リスク解析のための新しい基準を提案した。この提案では汚染物質の有害影響についての根拠をより詳細に要求している。専門家はこうした変更はリスクアセスメントの質の向上に役立つだろうとしているが一部には水準が高くなって規制が遅れるのではないかとの批判もある。
提案された基準では、陽性結果と陰性結果の出た実験の重み付けを行うなどこれまで必ずしも行われていなかった手順を要求している。さらに経済的・政策的影響を不確実性も含めてより厳密に評価することを要求している。OMB(行政管理予算局)は、ある機関は最大の悪影響のみを強調しすぎる傾向があると語っている。この提案は特にEPAの一部にとっては大きな変化をもたらすだろう。
Proposed Risk Assessment Bulletin
行政管理予算局による、連邦政府によるリスクアセスメントの際の新しい技術的ガイドラインの発行提案。この文書に対するコメントは6月15日まで募集している、また科学アカデミーでも評価される。
CDC 米国
■4才以下の子どもは医薬品の誤飲による入院が多い
Children Four and Younger More Likely to be Hospitalized after Unintentionally Swallowing Medicines than all Other Unintentional Injuries
January 12, 2006
家庭で医薬品を4才以下の子どもの手の届かないところに保管することが重要である。
2001-2003年に53500件の医薬品誤飲による4才以下の子どもの救急外来診療があったと推定される。その3/4が1-2才で、75%は家庭でおこっている。約40%の誤飲は薬局で販売されている風邪薬やビタミン剤である。残りのほとんどが処方薬である。入院にいたる原因としては抗痙攣薬、カルシウムチャンネルブロッカー、抗うつ薬、経口糖尿病薬が多い。
2002年には医薬品の誤飲により4才以下の子ども35人が死亡している。
医薬品の適切な保管と、使用しない医薬品は捨てること、子どもの前で医薬品を飲まないこと、医薬品を「キャンディ」と呼ばないことなどを呼びかけている。
関連
MMWR January 13, 2006 / 55(01);1-5
Nonfatal, Unintentional Medication Exposures Among Young Children --- United States, 2001--2003 http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5501a1.htm?s_cid=mm5501a1_x
■トルティーヤ紛摂取に関連する学童の胃腸疾患多発 2003-2004マサチューセッツ
Multiple Outbreaks of Gastrointestinal Illness Among School Children Associated with Consumption of Flour Tortillas --- Massachusetts, 2003--2004
MMWR January 13, 2006 / 55(01);8-11
2003年2月から2004年5月までの間にマサチューセッツ公衆衛生局に9つの学校で学童の胃腸疾患アウトブレークの報告があった。これらは学校で提供されたランチを食べて短時間に発症し疾患の持続時間は短かった。特定業者の製造したトルティーヤ粉が原因と考えられ、製品中の臭素酸カリウム(1-2 mg/kg)とプロピオン酸カルシウム(2%-3%)の濃度が高いことが示唆された。製造業者はこれらの使用量を減らすよう要請され、削減している。
FDA 米国
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